トップシェアのCPUとして安定した性能を発揮するインテルCoreシリーズ。
中でも、「Core i3」はリーズナブルな価格と必要十分な性能を兼ね備えた人気CPUです!
しかし、同じCore i3でも世代や品番によって性能は大きく異なるもの。
当記事ではノートパソコン向けの第10世代CPU「Core i3-10110U」について性能やベンチマークをふまえて解説していきます!
- Core i3-10110Uの概要とできること
- Core i3-10110Uと他の競合CPU性能やベンチマークの比較
- Core i3-10110U搭載パソコン「買い」のラインは?
Core i3-10110Uの概要・性能・ベンチマーク
発売時期 | 2019年10月 |
世代 | インテル第10世代 |
コア数/スレッド数 | 2/4 |
動作周波数 | 2.10GHz |
最大動作周波数 | 4.10GHz |
TDP | 15W |
内蔵グラフィックス | Intel UHD Graphics |
Passmark | 総合4168 |
Core i3-10110Uは、インテル製のノートパソコン向けCPUです。
日常利用としては最低限のスペックを備え、新品ノートパソコンでも5万円から選択肢があるリーズナブルさが最大の魅力。
複数アプリの同時起動やセキュリティソフトのバックグラウンド動作時などにやや動作が重いと感じることがあるものの、価格重視のパソコン選びでは有力な選択肢になるでしょう。
後継製品として第11世代の「Core i3-1115G4」が登場していますが、2021年12月現在では市場実売価格で1万円程度の開きがあります。
他にもAMDのRyzen3シリーズなどが競合CPUとなりますが、「インテル製で安いCoreシリーズのパソコン」が欲しいならCore i3-10110Uはアリです!
用途や人によってはインテル製じゃないと・・・ってこともあるもんね。
アプリケーションによってはインテルに最適化されているものもまだまだ多く存在します。とは言え、それを差し引いてもRyzenのコスパは高いためどちらも魅力的ですね!
Core i3-10110Uは日常利用の安いCPUとしてオススメできる
Web閲覧 | 3.0/5.0 | 調べ物やネットショッピングは快適。 ブラウザで多くのタブを開いたり、複数アプリの同時起動はやや苦手。 | ||
動画・音楽視聴 | 3.0/5.0 | メディアの再生は快適。 | ||
ビジネス | 2.0/5.0 | Ofiiceソフトの利用やメール、Web会議など単一アプリは快適。 Web会議を繋ぎっぱなしで資料作成といった複数処理は苦手。 重いファイルの展開では遅さを感じる場面も。 | ||
ゲーム | 1.0/5.0 | 軽い処理の2Dグラフィックゲームなら動作する。 本格的なゲームはほぼできないと思っていた方が良い。 | ||
動画編集 | 1.5/5.0 | 軽いファイルの簡単な処理はできなくもない。 編集後の書き出しでフリーズなどのリスクもありオススメはできない。 | ||
3D制作 | 0.5/5.0 | ほぼ不可能。 |
Core i3-10110UのCPU性能を大まかな表にしました。
表で見るとかなり出来る事が限られるように思うかもしれませんが、実際にパソコンを利用する時に動画編集やゲームを利用する方は少数です。
また、複数アプリ起動も多少の遅さを感じたり数秒のフリーズがごくたまに発生する程度で、ストレスと感じるかどうかは性格による部分も大きいでしょう。
文字で数秒って書かれたら大した事ないように思うけど、実際の操作で数秒固まったらイライラしちゃうわ・・・。
「どんな動作もサクサク快適に操作したい!」という方にはそもそもCore i3自体向きません。
日常利用やライトビジネスにおいて「最低限の性能を持つパソコンを安く欲しい!」という方なら満足に使えるでしょう。
開いたアプリをいちいち閉じたり、動作が遅くなったら再起動をするなど多少の煩わしさは感じるかもしれません。反対に言えば、そういった細かな操作ができるなら快適に動作します。
Core i3-10110Uと競合CPUのベンチマーク性能比較
Core i3-10110UのCPU性能を更に詳しく確認するとともに、競合CPUと性能の比較もしていきます。
Core i3-10110Uと同等価格(1万円程度の誤差)になる競合CPUは、後継の「Core i3-1115G4」や最新のRyzen3シリーズ、旧世代のCore i5が挙げられます。
Core i3-10110Uより1万円程度安いCPUとしてインテルのCeleronもありますが、Celeronは性能を犠牲に価格を優先する方向けの製品のため当記事では取り扱いません。
Celeronはダメなの?
セカンドパソコンとして動画だけ再生するとか、Celeronにも使い方はあります。しかし、メインパソコンとしてはCore i3と一緒に話せるレベルの性能ではなく全くオススメできません!
Core i3-10110UのPassmark総合スコアは4168
Passmark総合スコアは、パソコンの処理全体の早さを表す指標です。
スコア値は他の搭載部品や環境によって多少誤差がある点をご了承ください!
現在市場に流通しているCPUの中で、主なノートパソコン向けCPUの性能を表にしました。
Core i3-10110Uは同年に発売されたRyzen3 3200Uと同等で、第8世代のCore i5-8250Uよりはやや劣る性能です。
世代が古いため表には記載していませんが、2017年発売のCore i7-7500Uとは同等の性能になっているため2017年以前のパソコンから買い替えるなら検討して良いかもしれません。
「Ruzen3(5000番代)」や「Corei3 1115G4」といったCPUが近い価格帯(+1万円程度)ですが、性能においては両者に及ばないことも覚えておきましょう。
Core i3-10110Uは2017年のCore i7より高性能なのね!私のパソコンは2015年製だから、買い換えようかな?
他の部品にもよりますが、今より動作が遅くなることはなさそうですね。ただ、1万円足せば最新Ryzen3や最新Core i3に手が届くことは考慮しましょう!
Core i3-10110UのCINEBENCH R23マルチコア性能は2323
マルチコア性能は、比較的パソコンに負荷が大きい3Dレンダリングや動画のエンコード処理に影響を与える数値です。
こちらも代表的なノートパソコン向けCPUのマルチコア性能を表にしました。
総合性能と比較して、Core i3-10110Uのマルチコア性能はやや低めに抑えられています。
そのため、グラフィック処理などの負荷が大きい処理には不向きと言えるでしょう。
そもそも3Dレンダリングや動画のエンコード目的にパソコンを購入するなら、Core i3-10110Uではかなりストレスが溜まるため避けた方が無難です。
なお、マルチコア性能はインテルCoreシリーズよりもAMDのRyzenシリーズが得意な分野であることも併せてお伝えしておきます!
映像処理や動画編集をサクサクやりたいなら、どれぐらいの性能がいるの?
一概に言えませんが、どの程度のレベルで処理するかによって必要なCPU性能は変わってきます。CPUの記事で詳しくまとめていますよ!
Core i3-10110Uの立ち位置は「メインパソコン運用する最低限のCPU性能」
ここまでの内容から、Core i3-10110Uは日常利用やライトビジネスなど最低限の性能を確保しつつ価格を重視したい方向けのCPUと言えます。
決して高性能という訳ではありませんが、Web閲覧や動画再生、Ofiiceソフトの利用が主な用途ならメインパソコンとして使うことも可能です!
メインパソコンとして使うなら最低限Core i3-10110U程度の性能は確保しておきたいです。
Core i3-10110U以下の性能・価格となると、古い世代のCoreシリーズを搭載した中古パソコンやCeleronシリーズになります。
中古パソコンは当たり外れが激しいですし、Celeronを買うくらいならお金を貯めてCore i3を買った方が高い満足感を得られるでしょう!
普段使いできて安いパソコンが欲しいなら最適ってことね!
Core i3-10110U搭載パソコンは「4万円台なら買い!5万円台なら要検討」
最後に、搭載パソコンの買いのラインをお伝えします。
Core i3-10110Uは4万円台なら買って損はありません。(もちろん、CPU性能は十分理解した上で購入してくださいね!)
5万円台なら要検討、その理由は同じような価格帯で「Ryzen3」や「Core i3」シリーズの最新世代CPUが購入できるかもしれないからです。
Core i3-10110U搭載パソコンを選ぶ時には、より高性能かつコスパの高いRyzen3やCore3の最新世代とよく比較をしましょう!
もちろんパソコンの価格は他の部品(SSDやディスプレイ品質など)にも左右されるため、あくまでも目安としてお考え下さいね!
コスパを求めつつ安いパソコンが欲しければ、特にRyzen3はおすすめですよ!予算の都合もあると思いますが、是非一度比較してみてくださいね。
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