格安パソコンに搭載されることが多いインテル製のCPU、Celeronシリーズ。
Celeron N4100搭載パソコンは3万円を下回る価格で販売されているものもあり、その性能について気になっている方も多いのではないでしょうか?
しかし、Celeron搭載パソコンはメインで利用するには全くオススメできません。
当記事では、オススメできない理由やCeleron N4100搭載パソコンの用途について詳しく解説していきます!
- Celeron N4100の概要とできること
- Celeron N4100と他の競合CPU性能やベンチマークの比較
- Celeron N4100搭載パソコン「買い」のラインは?
Celeron N4100の概要・性能・ベンチマーク
発売時期 | 2017年11月 |
世代 | インテル 第8世代 |
コア数/スレッド数 | 4/4 |
動作周波数 | 1.1Ghz |
最大動作周波数 | 2.4GHz |
TDP | 6W |
内蔵グラフィックス | UHD Graphics 600 |
Passmark | 総合1640 |
Celeron N4100は、2017年11月に発売されたインテル製の格安パソコン向けCPUです。
他のCeleronシリーズと同様に、最も大きな魅力は搭載パソコンのリーズナブルさ。
- 3万円台以下で販売される格安新品パソコンがある
- 初心者向け・子供向けと称したパソコンが多い
- ディスプレイや音響などAV関連のみ良い部品を使用していることもある
Celeron N4100搭載パソコンには、上記のような特徴があります。
特に価格面では「3万円台以下」と聞くと魅力的に思える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかしCeleron N4100は処理性能が非常に低く、日常的なパソコンの利用でストレスを感じてしまうほどです。
いくら値段が安くても、日常的に使用する動作が遅くてストレスを感じてしまうなら考えものね・・・。
複数タブを開いたWeb閲覧や、画像を多用したネットショッピングページだと開くのが遅かったりします。また、Officeファイルの展開や編集でも操作に時間がかかってしまいます。
性能をしっかり把握して「Celeron N4100」搭載パソコンを購入するなら問題ないのですが、見た目の良さだけで中身が伴わないパソコンを購入してしまわないようにしましょう!
Celeron N4100搭載パソコンでできること
Web閲覧 | [1.5/5] | 1.5/5.0 | 調べ物程度なら可能。 画像や動画の埋め込みが多いと開く速度が落ちる。 | |
動画・音楽視聴 | [1/5] | 1.0/5.0 | 再生中は問題なく動作する。 動画サイトの検索時など操作中の処理は遅くストレスになる。 動画再生中にセキュリティソフトが動作したりするとカクつく。 | |
ビジネス | [0.5/5] | 0.5/5.0 | メールの利用程度はスムーズに可能。 メールアプリを開きながらExcelファイルも同時で開くといった操作は苦手。 Web会議も利用可能だが、ソフトの立ち上げやファイルの展開がストレス。 | |
ゲーム | [0/5] | 0/5.0 | ほぼ不可能。 ソリティアや将棋など、CPU対戦のごく簡単なゲーム程度なら可。 | |
動画編集 | [0.5/5] | 0.5/5.0 | ほぼ不可能。 スマホで撮影した動画にテロップだけ入れる、程度ならギリギリ可能。 | |
3D制作 | [0/5] | 0/5.0 | 不可能。 |
Celeron N4100のCPU性能を大まかな表にしました。
Celeron N4100搭載パソコンでできる操作は非常に限られ、ゲームや動画の編集はできないと言っても過言ではありません。
また、ビジネス利用としてもメールの閲覧程度は可能ですがアプリの同時起動に弱く、メール内の添付Officeファイルを複数開いて編集するといった動作は非常に遅いです。
全く使い道が無さそうね。Celeron N4100がオススメな人っているのかな?
持ち運び用のサブパソコンとしてメールだけしたいとか、Web会議のモニターとしてだけ利用するとか用途は結構ありますよ。
なるほどね!メインのパソコンとしては使えないけど、用途を絞ればそれなりに便利ってことね。
また、「初心者向け」「子供向け」のリーズナブルなパソコンとして販売されていることもあります。
しかし、Celeron N4100搭載パソコンで快適に利用するためにはアプリのタスクキルや動作が重い場合の対処法などの知識が必要です。
そのため、知識が無かったりパソコンを使ってやりたいことが増える可能性が高い初心者や子供には全くおすすめできません。
むしろ、「Celeron N4100がどんな動作ならできるか?」という点をしっかり理解した上で安いパソコンが欲しい中級者以上向けのパソコンと言えるでしょう。
Celeron N4100と競合CPUのベンチマーク性能比較
Celeron N4100のCPU性能を更に詳しく確認するとともに、競合CPUと性能の比較もしていきます。
Celeron N4100と競合するCPUは、同じCeleronシリーズの最新モデル「Celeron N5100」や旧世代のCore i3シリーズが挙げられます。
と言っても、Celeronより安いCPUは無いんだよね?
無いですね。ただし、旧世代のCoreシリーズ搭載パソコンなど比較検討できる対象はありますよ!
Celeron N4100のPassmark総合スコアは1753
Passmark総合スコアは、パソコンの処理全体の早さを表す指標です。
スコア値は他の搭載部品や環境によって多少誤差がある点をご了承ください!
現在市場に流通しているCPUの中で、主なノートパソコン向けCPUの性能を表にしました。
Celeron N4100は最低レベルの処理性能であり、動作的には全く期待ができません。
CPUのPassmark総合性能は3000程度から日常利用で使えるレベルのため、どうしても安いモデルが欲しいなら旧世代Coreシリーズ搭載パソコンを検討する方法もあります。
第8世代(2017年発売)の「Core i5-8250U」や「Ryzen3 3200U」なら、最低限の動作性能を確保しつつ価格も3〜4万円台から見つけられるでしょう。
Celeron最新のN5100Uはダメなの?
Celeronシリーズは最新であろうと「1年の使い捨て」というような理由がない限りメインで利用するにはオススメしません!
とは言え、今回購入するパソコンを長く利用していくならあまり古い世代のCPUもオススメはできません。
5万円台まで予算を確保すれば、最新Ryzen3やCore i3-1115G4が視野に入ってきます。
長期的な視点では、3万円のCeleronや旧世代CPUを選ぶより5万円台のRyzen3を選んだ方が圧倒的に高いコスパで利用できるでしょう!
Celeron N4100のCINEBENCH R23マルチコア性能は1128
マルチコア性能は、比較的パソコンに負荷が大きい処理に影響を与える数値です。
こちらも代表的なノートパソコン向けCPUのマルチコア性能を表にしました。
Celeron N4100は、マルチスコア性能においても最低レベルです。
そもそもマルチスコアは最低限の処理性能があった上で、さらにどんな動作が得意なのか?という視点で見るベンチマークのためあまり気にする必要はありません。
何度もお伝えしますが、Celeron N4100はメインパソコンとしての運用は避けましょう!
Celeron N4100の立ち位置は「性能の悪さを理解した上で中級者以上が選ぶCPU」
ここまでの内容から、Celeron N4100の立ち位置は「性能の悪さやできること・重くなった場合の対処を理解している中級者以上向けのCPU」と言えるでしょう。
当記事ではCeleron N4100について後ろ向きな評価となっていますが、決して使い物にならないCPUと言いたい訳ではありません。
Celeron N4100搭載パソコンを便利に使えるシーンは以下のような例が挙げられます。
- 小規模な事業所でタイムカード代わりとして利用する(それ以外では使わない)
- Web会議の視聴専用パソコンとして使う(Zoomで資料展開などは非常に遅い)
- 価格を抑えた小型パソコンで外出先でのメール確認・返信専用として利用する
特に、「外出先でメールやデータの確認ができる小型サブパソコンが欲しい」といったケースはそれなりにあります。
小型・薄型パソコンは一般的に価格が高額になるため、処理能力を犠牲にしても予算を抑えたい場合などには良い選択肢となるでしょう。
ただし、連絡やファイルの確認以外の用途では使い物にならないため、あくまでもサブパソコンとしての運用に限られます。
通常のビジネスパソコンのように、新幹線の移動中に資料を作成するといった負荷が高い処理は出来ない事は理解しておきましょう!
CPUは全ての動作に関わるため、パソコンの起動自体がそもそも遅かったりアップデートに時間がかかったりする点も覚えておいてくださいね。
Celeron N4100搭載パソコンは「値段ではなく、用途次第で購入を検討!」
本当は「2万円台なら買い!」といった表現で買いのラインをお伝えしたかったのですが、Celeron搭載パソコンは値段よりも用途に合うかどうかがとても重要です。
価格はそもそも安いため、値段よりも自分にあった性能かどうかをしっかり確認して購入をしましょう!
また、初めてパソコンを購入する方にCeleron搭載モデルは全くオススメできません。
Celeron搭載パソコンを購入するなら、最低限どんな用途でどの程度の性能が必要かということを理解できるようになってからがベターです。
パソコンは安くても数万円はかかりますので、無駄な思いをされないためにも慎重に選んでくださいね!
最低限の性能を有しつつ、リーズナブルなCPUは色々とあります。他のCPU記事も是非ご覧ください!
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